犬にまつわる面白い研究論文を見つけたので紹介します。犬がどれだけ人間を観察し、またそれに影響を受けているかを調べた実験です。
犬は、人間が何かを食べた(フリ)を見ているのか?また見ているとしたらそれが犬の行動に影響があるのかを調べています。

2019年にイタリアで行われた研究となります。
実験対象の犬種は、
- 原始犬(遺伝子的に狼に近い品種。今回の実験ではシベリアンハスキー)
- 狩猟犬(今回の実験ではイングリッシュポインター)
- 牧羊犬(今回の実験ではボーダーコリー)
- 闘犬(今回の実験ではマスチフ)
の4種類。それぞれの用途に訓練された成犬ではなく、普通の飼い犬が選ばれています。
さて、実験内容ですが
- 大量の餌と少量の餌を用意し、どちらを選ぶのか観察
- 大量の餌と少量の餌を用意し、人間が少量の餌を食べたふりをした後でどちらを選ぶのか観察
- 少量の餌を2つ用意し、人間が片方の餌を食べたふりをした後でどちらを選ぶのか観察
の3つの実験が行われました。
結果は、
①の実験では各犬種で選ぶ餌がまちまち(大型の犬は大量の餌を選ぶ傾向にあった)
②の実験では、狩猟犬・牧羊犬は人間が食べたふりをした少量の餌を選択する傾向が高いという結果になりました。
③の実験でも同様で、狩猟犬・牧羊犬は人間が食べたふりをした餌を選ぶ傾向が高かったという結果が出ています。
この実験結果から、狩猟犬・牧羊犬といった人間と協力して作業を行う訓練をされた犬種は、人とのコミュニケーションの“手がかり”に敏感であるということが示唆されました。
犬が人間をよく観察し、それによって行動が影響されるということです。人間とのコミュニケーションに行動が大きく影響されるのが分かる面白い実験でした。
ひなも、一日中家族を観察していますがそれがひなの行動に影響を及ぼすとは考えたことがありませんでした。私たち家族の行動が、ひなの行動に影響を与えている可能性あり!
やっぱり犬は「家族」なんだなぁと思った実験でした~。
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